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大人を信頼できなくなる前に

私は、学校教育などで使用される

"指導する"という言葉がとてもイヤなんです。

この言葉を使う人に、"矯正"や

"抑えつけて思い通りにする"

というような意図を感じるからです。



自分の中の思い込みや刷り込みを解体し、

脱学習していくと、こんなふうに、

"昔は特にそう思わなかったけれど、

今ではとても違和感を感じる"ような言葉が

たくさんあることに気づきます。



学校などで問題が起こった時、

"誰がやったか"の犯人探しをして、

被害を受けた相手に謝らせて、終わり。

そのような形式的な処理ケースは多く、

それが問題解決と思っている大人が多いように思うのですが、

問題を起こす子どもの、"根本的な問題は解決していない"ので、

また別の形で問題を起こしてSOSしていくだけのことなんですよね。



傷ができた箇所に適切な処置、手当てをせずに

そのままバンドエイドを貼付けて見えなくしただけ、

のようなものなので、傷自体は膿んで、

大きくなってしまうのと同じです。



傷口が、適切な処置で序所に痛みが消え、

皮膚が再生するなど自然に治癒していくように、

心の傷も、適切な対処、サポートを受けて

治癒・再生していく、そのような能力があるのです。



そうした心の自然治癒力を引き出すための

サポート方法や、自然治癒力の存在そのものを

知らない、あるいは信じられない大人が

問題を大きくしているように私は思っています。



問題を起こす子どもと同じような問題を、

そうした大人も抱えているということなのだ、

と思っています。



自分が傷だらけでは、他者の傷を癒す

お手伝いはできないんですよね。

それを無理にやろうとして、かえってジャマしてた、

ようなこともあるんですよね。

犯人探しはその典型と言えるんじゃないでしょうか。



犯人探しは、子どもを傷つけます。

解決どころか問題を大きくするための方法と言っていいと思います。

子どもは、ますます、大人を信頼できなくなる。

不信感は人の希望を奪い、投げやりにさせます。

ほんとに、このやり方は絶滅してほしいです。



以前紹介した、森田ゆりさん家族えん会議は適切な方法のひとつです。

これは、私も研修を受けたのですが、

問題を起こすほど荒れた子どもの心が

再生に向かう効果的な支援方法だと感じました。

「あぁ、これを中学生の時、やってもらっていたら、

どんなに救われたことだろう」と心の底から思いました。


森田ゆりさんのエンパワメントセンターでは、

日本での家族えん会議の実践ケースを積み上げるために、

ボランティアでのお手伝いを始められているそうです。

これが日本で広まればどんなに子どもたちが救われるかと思います。

いじめ問題も減っていくでしょう。

心から、広まっていく事を願っています。



研修を受けた際、家族えん会議について書いた記事

その他の方法構成的グループエンカウンターについての記事



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by cherish-chu | 2009-06-07 13:30 | こころについて