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圧倒的な存在感、自己超越の人

「個展 忌野清志郎の世界」に行って来ました。

まず入り口はいってすぐの写真に
胸をどーんと突かれました。

とにかくものすごい存在感。
写真も、衣装も、絵画も、
ただただ圧倒的な存在感を放っているのです。

それは、奇抜だから目立つとかそういうのではないです。

ありのままを、堂々と、自信を持ってさらけ出すという、
”その人そのもののがあらわれていること”が持つ存在感です。

カッコつけたり、ごまかしたりしない、その真っ直ぐさが、
文字どおりストレートに観る人の胸を突くのだと思います。



その圧倒的なエネルギーの凄さに、展示を一周する頃には
すっかり胸が一杯になっていました。

ひとつひとつが、胸に迫るのは、もちろん威圧ではありません。
”ありのまま”の力とでもいうのでしょうか。

その人が”ありのままで有る”ということは、
その他の人に対する”あなたのままでいいんだよ”
というメッセージでもあるのです。

そのような暖かみ、包容力、あふれる愛が、
凝縮され包み込まれているのでした。

なかでも印象的だったのが、
自画像です。

清志郎さんが
高校時代に描いた作品は、
顔の中に目・鼻・口などの
パーツがないものでした。

その隣にある、
すっかり大人になり
スターになった
清志郎さんの自画像は、
くっきりとしっかりと
目や鼻、口が描かれており、


その対比がなんだか一人の人の成長や生き様を
象徴しているようで、自画像の目ヂカラと共に
すごく心に焼き付いています。

清志郎さんの作品を観て、
私がひとつ腑に落ちたこと
があります。

それは、会場で流れている
映像を観て、また涙が
溢れて来たのですが、

私は、誰かの歌を聴いて、
こんなふうに歌いたい、
とやる気が出たり、
素晴らしい歌声に
鳥肌が立ち感動したり、


一緒に歌い出したり踊り出すことは多々あっても、
”癒されて涙する”ようなことは
かつてなかったように思うのですが、
清志郎さんの歌に関しては、
懐かしいような感情と共に
心が解きほぐされ、涙することが多々あるのです。

自分でも、なんでかなー?と思っていたら
今日、”ああ、そうか”と思いました。

清志郎さんは、”自己超越”の人だからだ、と思ったのです。


トランスパーソナル心理学や
マズローの欲求段階説など
にある、自己実現のさらに
高次な段階に進み、
自分の欲(エゴ)を超え
”いのちの働き”に目覚め、
使命を成し遂げようと
生きた人なのだ、と。

自己実現の人はたくさんいると思うのですが、
自己超越の人は、自分の欲を超えて
人々のために動くだけの自己が確立されている人
ですから、なかなかいないですよね。

そのような、言わば”大いなる愛の力”が心の琴線に触れるのだな、と。

ぼんやりと感じていたことですが、
更にハッキリと形になり、スッキリしました。

たくさんの”愛”をもらったように思います。
本当にありがたかった。いつもありがとうございます。
行ってよかったです。


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by cherish-chu | 2010-02-10 16:02 | スゴい人