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麻痺する感覚

否定的なメッセージ(神経回路を変えるために

子どもへの肯定的な働きかけ参照)を受け続けていると、

そうした精神的・身体的暴力に慣れてしまって、

人権感覚や、危険を察知する力が麻痺してしまうんですよね。



暴力を暴力と、支配を支配と感じる事ができなくなるんです。

他者をコントロールしようとしてくる、変えようとする相手に対して、

面倒見がいい、とか、導いてくれる、とか、親切にしてくれる、とか

そんなふうに錯覚してしまいます。



夫婦や親子の関係がそうであると、

子どもはそれが人間関係であると学習してしまうので、

騙されたり、事件に巻き込まれたりするかもしれないと

いう意味で、本当に危ないと思います。



小さいうちはある程度行動を把握できても、

小学生も4年生くらいになってくると、

子どももそういう親の前では自分を守る為に

仮面をかぶりますし、危険な目に合いそうになって

助けてもらおうと話をしようとしても、

怒られるかもしれないから、心配かけちゃいけないから、

と言えないんだそうです。



そして、そんなふうに本心を抑え込んでいると、

子ども自身も、仮面をかぶっている自分を

本来の自分だと思い込んでしまうようになるそうです。

仮面を外そうとする心の動きが働かないんだそうですね。



そうすると、心の底に、怒りや悲しみ、悔しさを

抱えている事を自覚できなくなってしまうので、

本人も意識しないうちに蓄積されたものが膨れ上がり

本人にも周りにも想像がつかないような勢いで、

自分や他者を傷つけてしまうんですね。



麻痺する前に動かないと危ないんですよね。

私も、人権感覚や、危険を察知する力が

麻痺してたんだなぁと思ったことが幾度もあります。



高校の頃も、面倒をみてくれる、いろいろと教えてくれる、

と思っていた友人がいましたが、それはコントロールしようと

していたんだな、と今では認識しています。



奪われた感覚を取り戻すには、

本来生まれもった生きる力のまわりを取り巻く、

さまざまな傷つき体験から来る

混沌として絡み合う感情を

丁寧にひも解いていくこと、

それを休みつつ続けていくことだと思います。



人の助けも借りながら。

麻痺している、あるいはしかかっている状態では、

自分の現状、習慣、環境を客観視し、

何が必要かを判断することは難しい、というか、

必要ないものを必要だと思い、

必要なものを拒否してしまうような可能性もあると思うからです。



浄化されていない感情が残っているままでは、

本来の生きる力である、人権感覚、

自分を他者を尊重する力、

危険を察知する能力を活かすことはできませんよね。


そして、それを親がしないままであれば、

それを子どもが引き継ぎ、自分の分と親の分を

背負っていくことになるようです。

私はこの引き継ぎは、私の代で終わらせると決めて実行中です。

by cherish-chu | 2009-03-12 23:14 | こころについて